CAP と BASE について調べたこと
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時系列で
- 1990年代後半: Eric Brewer (UCB)が inktomi でいろいろ作る
- CAPとBASEの基礎ができる
- http://www.ccs.neu.edu/groups/IEEE/ind-acad/brewer/
- 2000年7月19日: Eric Brewer が PODC (Principles of Distributed Computing) の基調講演で CAP 定理?と BASE を発表
- CAP は Brewer 予測として知られるようになる
- この時点で、inktomiと同等スケールのWebサービスの問題に対処していた人はあまりいなかったのかもしれない
- 2002年 MIT の Seth Gilbert と Nancy Lynch が CAP を形式化
- ここで Brewer の CAP が晴れて定理となった
- この間、よくわからず
- 2007年-: eBay の Dan Pritchett が CAP/BASE ベースでいろいろ考える
- Colorado Software Summit 2007
- InfoQ の記事とインタビュー
- QCon 2008
- 2008年1月の ACM Queue に Dan Pritchett の記事(BASE an ACID alternative)が載る
- 2007年- Amazon CTO の Werner Vogels が Eventually Consistensy 関係でいろいろ
- QCon London でのプレゼン (2007/08)
- Eventually Consistent のエントリ(2007/12)をポスト(日本語訳)
- CACM に Vogels の論文(Eventually consistent)が載る(2009/01)
- 今ここ
歴史的には Brewer が inktomi の創業者であることが興味深い。
すでに inktomi を知らない人がいるかもしれないけれど、 検索エンジンの淘汰の歴史の流れの中で AltaVista と Google の間にいるのが inktomi だ。 inktomiは創業が1996年。Web初期の検索エンジンの座をAltaVistaから奪い、後にYahoo!に買収された。
Wikipedia の記事が詳しいが AltaVista が DEC の Alpha サーバの性能を売りにした scale-up 的アプローチだったのに対し、inktomi は Scale-out 的アプローチを取ったのが(AltaVistaに対する)技術的な成功要因だったようだ。Brewer のスライドの写真を見ると、時期的にはどうやら Sun の UltraSparc II のクラスタを構築していたようだ。これはまさに僕がNAISTの自席で使っていたワークステーションだけれど、CPUが250MHzで640MBメモリを搭載していたと記憶している。
inktomiが取ったこのscale-out戦略ベースのアーキテクチャは今のWebの大規模分散システムの根源となるアーキテクチャとなっている。
1 Comments:
jniinoです。はてブのコメントありがとうございます! 数年前のXML開発者の日にプレゼンを拝見したことがあり、それ以来ときどきブログなど拝見してます。
まだ不勉強なところが多いので、ぜひ今後ともご指摘よろしくお願いします。もし差し支えなければですが、ここが違ってそうといった点も、コメントなり、記事中なりでご指摘いただけるとうれしいです。
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