2005-04-23

REST 入門(その1) はじめに

» REST 入門 目次

REST は Apache 創始者のひとりであるロイ・フィールディングさんが、 彼の博士論文で提唱したネットワーク分散システム、特に WWW のアーキテクチャスタイルです。 WWW 技術はなぜ成功したのか、その特徴は何なのか、 ということについてソフトウェアアーキテクチャの観点から見直し、 そのあるべき姿について論じるための基礎的な資料となるものです。

REST は既存の Web アプリケーション(人間が使うサービス)だけではなく、 いわゆる Web サービス(機械が使えるサービス)のためのアーキテクチャスタイルでもあります。 いわゆる SOAP を使った Web サービスとはアーキテクチャが真っ向から対立するため、 REST と SOAP はしばしば対立軸で語られます。

残念なことに、日本ではアーキテクチャスタイルとしての REST はあまり論じられてこなかったように筆者は感じています(間違いだったらゴメンナサイ)。 そのため単なる XML ベースの API としての REST のみが注目されているのが現状です。

しかしながら Web アプリケーションや Web サービスを構築するときに、 アーキテクチャスタイルとしての REST に関する知識があるとスケーラビリティやユーザビリティが向上するはずです。 もしあなたが CORBA や DCOM を知っているなら、REST とのアーキテクチャの違いが興味深いかもしれません。 もしあなたが XML guy なら :-) REST は XML の王道だと感じるかもしれません。

これからの一連のポストは、ある程度の専門知識を前提として記述します。 ソフトウェア工学やネットワークに関する基礎知識があることが望ましいです。 また、サンプルを理解するために HTTP, URI, XML の基礎知識が必用です。

次の記事では、まずアーキテクチャスタイルとは何なのかを解説します。

2 件のコメント:

  1. >そのためため単なる XML
    ^^^^^^^^
    ためが一個多いみたいですよ。

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  2. ありがとうございます。直しました。

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